2018-06-11

デジタルクランプメーター DT3266Lの話

電気関係を弄る人にとって、欲しいアイテムの1つクランプメーター。
クランプメーターはご存知の通り、活線状態で交流電流を測定する物です。
今の所、下限価格製品のDT3266Lをレビュー。
この辺のグレード品は、品番は一緒なのに仕様が異なると言うのは良くあるのでご注意下さい。

まず、製品状態です。
化粧箱


箱は3266シリーズで共通の模様


内容品は、本体・乾電池・テスタリード・英文マニュアル


クランプメーター本体

測定レンジは、交流20A/200A/600A・交流/直流600V・抵抗2kΩ/200kΩ/2MΩ・↯(LiveWireTest)
ドット位置が判ると便利だと思いますので列挙してます。(マニュアルで判りますが)
AC 20A:xx.xx 200A:xxx.x 600A:xxx 600V:xxx
DC 600V:xxx ※1V以下表示出来ないので注意
Ω 2K:x.xxx 200K:xxx.x 2M:x.xxx
LiveWire Hot時LIGHT点灯

電池ホルダー
板・バネでプラス・マイナス分けるなんてしていません。(印通に入れて下さい)


早速、測定してみます。
まずは、テスタリードで、ACVを測ってみます。

ちなみに100Vは法律的には、101±6Vが法的範囲です。

さて、本題のクランプでの電流測定。
クランプメーターは、1線だけを挟んで測定します。(負荷電流型)
漏れ電流型(全線挟む)がありますが、今回は考えないで行きます。
何故、挟むのが1本なのか、単相・三相とか皮相電力とかの説明はぶっ飛ばします。

普通に電気製品を繋いだ所に、線1本だけ挟む訳ですが、百均の延長コードを裂くのがお手軽・安上がりです。
注意としては、被覆を破かない・ワット数(~ワットまで)を超えないことです。
ちなみに、ちゃんとラインセパレーターと言う製品があります。

今回は測定負荷として、純抵抗に近い白熱電球を利用します。
(60W球:100V/54W)

20Aレンジを設定。
できるだけ真ん中でクランプします。

0.47Aと表示されています。
理論上はP=VIなので、100V×0.47A=47Wが消費電力です。
世の中は計算通りに成らないので、54Wになりません。(実際は54W位使ってるはずです)

理由は色々ですが、今回はこのクランプメーターの精度だけ取り上げます。
このメーターは、AC 20Aレンジで、最小10mA、誤差±(3.0%+10d)です。
100Vなら1W単位まで細かく測れるはずですが、誤差が±(3.0%+10d)あります。
これは、プラス・マイナス3%と最小桁で10値がズレるよと言う意味です。(説明になってない)
測定誤差3%にどうにも出来ない誤差10が付きますよと考えればいいと思います。
10dのdはdigitの略で、どうにも成らない(dounimonaranai)のdでは無いです。

このメーターはスペック上の誤差値が凄いので、例えの話を書いておきます。
DC2Vレンジで、A.BCD表示の物を使ったとし、誤差は±(1%+3d)とします。
メーターの表示が1.000Vだった場合、1.000Vの1%は0.01V、Dの桁は3ズレると、合わせて0.013V誤差があると言う意味になります。
よって、表示されている1.000Vは、実際は1.013V~0.987Vの中にあると言う事です。

話は戻って、このメーターの20Aレンジは、表示としてAB.CDです。
Dの桁は10mAですから、10ズレるって言う事は、10mA×10=100mAズレますと言うことです。
メーターの表示はA表示なので、それに合わせて説明します。
1.00A表示した場合の3%誤差0.03Aと最後の桁が10ズレると言う事は、桁上がって0.1A、足して0.13Aです。
計算上、本当の値は1.13A~0.87Aの間と言う意味になります。

しかし、これはスペックシート上です。
本当にこんなにズレるのか問題と実用上問題。
仮に電気代を計算したいと考えた場合、(電圧は100Vとする)30日使用で0.47Aなら33.84kWh・0.54Aなら33.88kWh、その差0.04kWh。
1kWh20円計算ならその差80銭。なんとなく良い様な気がしてきませんか?
大体の値が判れば良いと言う計測器ですから、必要十分なのです。
どの分野でも品質要るなら、それ相応の物が必要です。しかし、十分な人には十分です。

電気代計測するなら、ワットチェッカー的な物が良いかと。

最後に説明書のスキャン画像を(自分の為含む)


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